薬を使う時の心配ごとの1つが、副作用が起きないか。
口コミや体験談、ネット上の記事などを見ていると、ミノキシジルを使用して頭痛やかゆみといった副作用が出たという話を目にします。
ミノキシジルの副作用にはどういったものがあり、どれほど出やすいのか見ていきましょう。
ミノキシジルの副作用一覧
ミノキシジルの使用でみられやすい副作用がこちら。
循環器 | むくみ、動悸、低血圧、ほてり など |
精神・神経系 | めまい、頭痛 など |
消化器 | 吐き気、嘔吐 など |
皮膚 | かゆみ、発疹 など |
ミノキシジルには外用薬と内服薬の2種類があるため、それぞれ独自の副作用と共通の副作用があります。
外用薬の使用時に多くみられるのがかゆみや発疹などといった症状。
内服薬の服用時に多くみられるのが頭痛や動悸といった症状です。
外側から成分を吸収する外用薬にくらべ、内服薬は体内から直接吸収するため副作用が出やすい傾向にあります。
副作用の発現率はリアップの臨床試験において、約8%という結果がでています。
なんで副作用は起こるの?
ミノキシジルの使用では、なぜ頭痛やかゆみといった副作用が出るのでしょうか。
それはミノキシジルの血管を拡張して血流をよくする働きが関わってきます。
頭皮は体の末端にあるため、血管が縮みやすいです。
この縮んだ血管がミノキシジルの作用によって広がり血流がよくなると、縮まっていた箇所が温かくなります。
その温度差によってかゆみがでるのです。
ミノキシジルは頭皮の血管だけでなく、体中の血管に働きかけます。
そのため、脳の血管も拡張され、拡張された血管が神経に触れて頭痛が起こるのです。
そのほかの頭痛も、ほとんどがミノキシジルの作用によって引き起こされます。
効果を得るには副作用を覚悟しないといけず、副作用が出るということは効果を得られているということなのです。
ミノキシジルの副作用との付き合い方
「副作用が出る=作用している」だとしても、やはり副作用はつらいもの。
そこで、症状を緩和する方法はないのでしょうか。
・使用量を減らす
・症状に対応する薬を使う
・我慢して慣らす
何回か使用すると、徐々に副作用が出なくなることがあります。
それまで我慢して使用するという手も。
しかし確実に副作用がなくなるという保証はないためあまりオススメしません。
・使用量を減らす
使用する量が多いと、副作用が出てしまうことがあります。
効果を得る以上の量を服用してしまうと、強く作用してしまい副作用がでてしまうのです。
そういった場合の対処は使用する量を減らすこと。
外用薬なら配合量(%)を、内服薬なら含有量(mg)を1つ少ないものへと減らしましょう。
・症状に対応する薬を使う
頭痛なら頭痛薬、吐き気なら胃腸薬、かゆみならかゆみ止めといったように、症状に対応する薬を使用しましょう。
ただし、ミノキシジルと一緒に使用してはいけない薬もあるため、確認をおこなって使用してください。
ミノキシジルを使っちゃダメな人
ミノキシジルを誰もが使えるかというとそうではありません。
有効性が確立していなかったり、作用上の問題で使用できない人がいます。
使用する前に、自分は使用しても問題ない人なのかどうかを確認しましょう。
・アレルギーのある人
・こども
・高齢者
・がん患者
なかには、自己判断での使用は禁止ですが、医師の指導のもと使用しても問題ない人がいます。
・高血圧、低血圧の人
・心臓、肝臓、腎臓に障害のある人
・家族にAGAの人がいない人
・甲状腺機能障害のある人
・むくみのある人
・女性
ミノキシジルの併用禁忌薬
ミノキシジルには作用上、併用してはいけない薬がいくつかあります。
併用してしまうと、効果を打ち消し合ってしまったり、作用を増長させて副作用が出やすくなってしまいます。
以下の薬とは絶対に併用せず、以下の薬を使いたい場合はミノキシジルの使用はやめましょう。
・ロキソプロフェンナトリウム[ロキソニンなど](鎮痛剤)
・イブプロフェン[バファリン、イブなど](鎮痛剤)
・スマトリプタン[イミグランなど](片頭痛薬)
・ファモチジン[ガスター10など](ヒスタミンH2受容体拮抗薬)
・ED治療薬
・降圧剤